長峯神社   – ながみねじんじゃ –

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 長峯:外宮から内宮に向かう参宮街道は、尾部坂(現在の間の山)から牛谷坂までが丘陵の尾根伝いであり、長い峯が続いているように見えることからこの地域は長峯と呼ばれる。街道沿いの妻入り造りの家が伊勢らしい風景をつくっている。長峯神社はこの街道の(旧)中之地蔵町に鎮座していた宇須賣社(うずめのやしろ)を明治3年に、久世戸町・古市町・中之町・桜木町の4町の協議によって現在地に鎮座して長峯の産土神(うぶすなさま)としてお祀りしてきた。その後長峯一帯に鎮座していたお社や祠の神々も合祀してお祀りしている。江戸時代に著された「東海道中膝栗毛」の中に伊勢参宮の弥次郎兵衛と喜多八が古市に来たところで「このあたりに寒風という所がある」というくだりがある。ここには昔から古老松の大木があって古市の名所の一つに数えられていたが、現在は御殿の正面に若い松が育っている。主祭神の天鈿女命(あめのうづめのみこと)は別名を「於須女」(おすめ)ということから、氏子中では「おすめさん」と呼んで親しまれている。
 鎮座地:古市 町並みが形成されたのは江戸時代はじめといわれる。江戸中期には全国からのお伊勢参りの旅人が増加して、多くの旅籠や料理屋ができ、明治時代まで全国有数遊里として繁栄した。「備前屋」などの妓楼の特設舞台で披露される伊勢音頭は参拝客を通して全国に広がった。「長盛座」などの常設の芝居小屋では歌舞伎が上演され、役者が京都や大阪の大芝居にでるには、古市の舞台で評判をとる必要があったと伝えられるほど、古市の芝居は大歌舞伎に準じる格式があった。現在でも上演されている「伊勢音頭恋寝刃」(いせおんどうこひのねたば)は古市の妓楼「油屋」で起こった刀傷事件を素材にしている。その中心人物「おこん」「福岡貢」の供養の塔が大林寺の境内に眠っている。昭和時代になっても、古市歌舞伎は伊勢の人々に愛され、八月になると氏子中の芝居好者の芸が舞台いっぱいに繰り展げられたという。現在では、伊勢古市歌舞伎保存会によって保存され、伊勢市の文化財となっている。

由 緒

主祭神:天鈿女命(あめのうづめのみこと)
天照大御神が天岩屋に隠れられた時、八百萬神等(やおよろずのかみたち)は心配をされて、心を併せてそのお出ましを祈りました。その中で天鈿女命は神懸かりして舞を舞われ、大御神のお出ましをいただいたと伝えられています。これが神前で神楽を奉る最初といわれ、爾来天鈿女命は芸能の祖神として崇められることになりました。天孫降臨に際してはお伴の一神として瓊々杵命(ににぎのみこと)に随伴、天の八衢(やちまた)においては猿田彦神と間答を交わされ、猿田彦神を道案内として降臨されました。その後猿田彦を伊勢の五十鈴川の川上に送られて、伊勢とのかかわりを持たれ、その終生をこの地で全うされました。
鎮座地 三重県伊勢市古市町333-1
電話番号 0596-27-6123
御祭神 天鈿女命、木花開那姫命、天津彦火瓊々杵命、宇迦之御魂神、春日大神八衢比古神、久郡戸神、菅原道真公  
祭祀 例祭 8月15日
アクセス 三重交通バス市内線浦田町行き「古市」停留所下車徒歩5分
近鉄宇治山田駅 JR伊勢市駅