八雲神社(白塚町)   – やぐもじんじゃ –

由 緒

神社の創建年代は不詳である。社地は海浜から1キロメートル足らずの海抜の低い地にあり、氏子地域は昔から漁業が盛んな津市白塚町一帯である。伝承によれば白塚の地がかつて古里という村名で呼ばれていた時代に高波の難に罹り人家ことごとく流失し住民は漁舟で山手に避難したが、潮が引いて村の長が戻ってみると、村はただ浜の自州原となっていたなかで村社には高波の被害はなかったので、避難先から村人を連れ帰りその後住民が増加し村名も白塚と改称したとされる。本殿は一間四方の流れ造りで、その建築年代は不明である。平成29年から同30年にかけて拝殿・幣殿の改築工事を実施し、拝殿入り口の石段を撤去し段差を無くすとともに、靴履きのままで拝殿に参進できるかたちに改造した。また本殿を覆う素屋(すや)とご神門・境内手水舎も同時に改築された。神域には樟の大樹があり、ご神木としてしめ縄がかけられているが、他には槙が境内の樹木の多くを占めており、独特の雰囲気がある。参進入り口にそびえる石造の春日鳥居は江戸時代半ばの延亨2年立柱と伝えられる。境内社としては明治の末期に神社合祀令により村内他処から移築された菅原神社と津島神社の2社があり、それぞれ平成15年から16年にかけて改築された。菅原神社は天神さんとして学業や就職の成就を願う参詣者が多く、また毎年例祭日の夜に斎行される“やぶねり”神事は津島神社から出立する習わしがある。

特殊神事

やぶねり神事

 7月11日の夜、午後7時30分ごろから 町内3地区(垣内)の青年を中心とする氏子たちにより斎行される。当日の朝、神社境内で笹のついた青竹を束ね繋げて10数メートルの長さの大蛇に見立てた「やぶ」を地区ごとに計6体制作する。頭部には愛知県津島神社のご神札と8本の百合の花を封じ込める。「やぶ」はご祭神の須佐之男命(スサノオノミコト)にちなむ八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の姿とされる。日暮れとともに3地区の青年団が時間差を設けて神社に参拝し、出立のお祓いをうけたあと、「やぶ」をかついで「エンヤナッチャ」のかけ声とともに激しくそれぞれの地区内を練り、最後に伊勢湾に流す。夏に向けての悪疫退散の願いとともに豊漁・海上安全を祈願する神事とされ、江戸時代からその形態がほとんど変わらずに地元に続いていると伝えられる。平成20年、津市指定無形民俗文化財となる。


白塚獅子舞

 旧暦2月初午の前後3日間、現在は3月の最初の午の日の前後3日間 かつて白塚町西町地区に鎮座していた伊奈利(いなり)神社に江戸時代の安永年間に伝わったとされる厄除けの獅子舞行事で、同神社が八雲神社に合祀後も、地元西町地区の青年団によって神社で初午祭が斎行される日を中心に毎年3日間実施されている。その形態は、二人立ちの獅子舞に口取り・太鼓・笛の担当者が組をつくって、西町の各戸で門舞、白塚町内の初老(42歳)の厄年の男性宅で扇の舞など11種目の舞を演じる。舞のテンポが早めで活発なのが特徴とされる。平成17年、津市指定無形民俗文化財となる。

神社
コード
4214031
鎮座地 三重県津市白塚町 4558
電話番号 059-232-1502
御祭神 《主》須佐之男命《合》木花佐久耶姫命、事代主命、彦火火出見命、猿田比古命、大山津見命、大日孁貴命、伊邪那美命、蛭子命、大宮姫命、大田神、金山彦命、大国主命、市杵島姫命、稲倉魂命、足名椎命、手名椎命
祭祀 例祭 7月11日
祈年祭 新嘗祭 歳旦祭 初午祭 他